大規模地震時への備え
目次[非表示]
- 1.概要
- 2.ビル内での地震発生時の現象
- 3.備えるべき対策
- 3.1.対策1:ヘルメットや電池式ライトの準備
- 3.2.対策2:耐震補強
- 3.3.対策3:適切な避難場所の把握
- 3.4.対策4:行動訓練と情報収集の徹底
- 4.まとめ
- 5.「火災臨場体験VR」にて大規模地震後に火災が起きるシナリオを疑似体験できます
概要
大規模地震時、ビル内で起こりえる事象と、その際に備えるべき対策について解説します。日本は地震大国であるため、家でも職場でも外出時でも、いつ来るか分からない地震への認識と備えが求められています。
ビル内での地震発生時の現象
まずは大規模地震が発生した際、ビル内で何が起こるかを理解することが必要です。大規模地震時のビル内では、固定されていない什器が倒れてきたり、数メートルにわたって動き周ったり、窓ガラスが割れる他、天井パネルが落下してくる可能性もあります。非常電源のないビルであれば、照明が消える状況になる可能性もあります。とにかく、まずは最悪のケースを想定しておくことが必要です。
備えるべき対策
対策1:ヘルメットや電池式ライトの準備
まず、揺れている間の落下物などから身体を守ることが先決です。そのためには何をさておいてもヘルメットが重要で、すぐに取り出せる位置に配備しておくことが必要です。どうしてもヘルメットが取り出せない場合には、カバンを代用するか机の下へ頭を入れて守ることが必要です。
揺れが収まった時間が夜であれば、真っ暗になるケースも想定されます。小さな電池式ライトをバッグの中に忍ばせて常時携帯おくことも必要になります。
対策2:耐震補強
揺れが起きている際の被害を最小限にするためにも、耐震上の対策を講じておくことが必要です。具体的には、什器は必ず固定しておくことに合わせ、机上のPCやモニターなども専用の治具などで固定しておくことが必要となります。また、地震対策の講じられていない窓ガラスなどは飛散防止のフィルムを貼っておくなども必要です。
対策3:適切な避難場所の把握
まず、その場所がどのようなリスクのある場所なのかの把握が必要です。耐震構造のビルであればそのまま留まる選択肢もありますが、明らかに古いビルであれば、注意して屋外へ出て避難場所へ移動することが必要になります。
対策4:行動訓練と情報収集の徹底
地震時の適切な行動を身につけるためには、定期的な防災訓練が必要です。また、地震や災害情報を速やかにキャッチするための情報収集体制を整え、常に最新の情報を取得できるようにしておくことが求められます。
スマートフォンでの情報収集はあっという間に電池切れになってしまい、緊急時の連絡手段を失うリスクがあります。東日本大震災の時、「どこで何が起きているのかの情報が一切入らないことが非常に不安であった」との記録が多く残されています。 情報入手のツールとして、電池式の携帯ラジオを常時携帯しておくことも必要です。
まとめ
大規模地震発生時に起きる事象を想定したうえで、それに必要な備えを準備しておくことは、災害の被害を最小限に抑えるために非常に重要です。常日頃からの準備が、いざと言う時の生死を分けることもあります。大規模災害時における公助は期待できないため、自助と共助で乗り切る必要性を常に念頭に置き、適切な対策を進めていくことが必要です。
「火災臨場体験VR」にて大規模地震後に火災が起きるシナリオを疑似体験できます
このシーンでは、大規模地震後に、ビル内で火災が発生したことで、屋外へ避難しなければならない状況を疑似体験できます。
避難訓練でよく使用される大規模地震から火災へ移行するシナリオですが、実際にはオフィス内の什器が倒れたり天井などが崩落する可能性もあり、それによってけが人が出る可能性もあります。また、夜であれば、照明が消えて真っ暗になる可能性もあります。学びのポイントとしては、この疑似体験によって、想定外の状況をよりリアルに想像する必要性を訴求できる点です。