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フードバンクとは? 企業が知るべき基礎知識

フードバンクとは? 企業が知るべき基礎知識

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目次[非表示]

  1. 1.概要
  2. 2.日本におけるフードバンクの定義
  3. 3.フードバンクの目的と役割
  4. 4.日本におけるフードバンクの具体的な活動内容
  5. 5.企業がフードバンク支援により果たす社会的責任
  6. 6.まとめ

概要

 この記事では、フードバンクの定義や食品ロスと飢餓問題における役割を解説します。また、企業がフードバンクを通じて果たすべき社会的責任についても見ていきます。

日本におけるフードバンクの定義

 日本におけるフードバンクは、余剰食品を集め、それを必要としている人々や団体に提供する非営利活動を指します。この活動は、食品の廃棄を減らすと同時に、食品支援が必要な人々に対して支援を行うことを目的としています。

 日本でのフードバンク活動は2000年代初頭から徐々に広がり始め、2023年2月現在、農林水産省のホームページでは215のフードバンク団体が登録されています。さらに、当事業を通じてフードバンク活動をおこなっている団体を含めると300を超えており全国各地で多くのフードバンク団体が活動しています。

フードバンクの目的と役割

 フードバンクは、食品の供給過剰や消費期限の迫った食品など、まだ食べられるにも関わらず廃棄される運命にある食品を収集し、必要としている人々や団体に再配布する活動をしています。フードバンクの目的と役割は、主に以下のように分けられます。

  • 食品ロスの削減フードバンクは、スーパーマーケット、レストラン、食品製造業者などから食品を受け取り、それを廃棄させずに再利用します。これにより、食品ロスが削減され、環境保護にも貢献しています。

  • 食糧支援:食品を必要としている個人や家庭、福祉施設、非営利団体などに食品を提供することで、食糧不足に悩む人々の支援を行います。これにより、飢餓や栄養不足の問題を緩和することができます。

  • 社会的包摂の促進:フードバンクは、食品提供を通じて社会的に孤立している人々や困難な状況にある人々と社会とのつながりを強化します。また、ボランティア活動により、人々が協力し合うコミュニティの形成を促進します。

  • 教育と啓発: フードバンクは、食品ロスや飢餓の問題についての意識を高めるための教育や啓発活動も行います。これにより、一人ひとりが食品の大切さや持続可能な消費について考える機会を提供します。

 フードバンクの活動は、食品の有効活用を促進し、社会的な課題解決に貢献する重要な役割を果たしています。食品を通じて人々を支援し、社会全体の福祉の向上に寄与しています。

日本におけるフードバンクの具体的な活動内容

  • 食品の収集:食品製造業者、小売業者、農家などから、賞味期限が近い、パッケージに傷があるなどの理由で市場に出せないが品質に問題がない食品を寄付してもらいます。個人からの食品寄付も受け付ける団体もあります。

  • 食品の保管・管理:収集した食品を安全に保管し、必要に応じて分類や梱包を行います。保管場所は倉庫を持っている団体もあれば、事務所を倉庫代わりにしている団体もあり、活動の規模によって様々です。

  • 食品の配布:生活が困窮している個人や家庭、児童養護施設、福祉施設、支援を必要とする団体などに食品を配布します。災害時の緊急食料支援としての活動も行われることがあります。特に、個人家庭へ直接支援している団体は明日の食事に困っている方々への直接支援となるため、電気ガスが通っているか、水は使える状態なのかなど、状況を確認するきめ細やかな対応が求められています。

  • 啓発活動:食品ロス削減やフードバンクの活動についての啓発活動を行い、社会全体の意識向上を図っており認知は広がっていますが、支援活動の拡がりに関しては、まだまだ課題があります。

  • 法的な背景:2019年には、「食品ロス削減推進法」が施行され、食品ロスの削済みとフードバンク等への食品提供の推進が法律によって明記されました。これにより、フードバンクへの食品提供がさらに促進されることが期待されています。

 また、フードバンク活動を行う団体の中には、NPO法人として登録しているところも多く、公的な支援を受けたり、寄付金に対する税制上の優遇措置を受けることができるようになっています。
日本におけるフードバンクの活動は、まだ発展途上ですが、食品ロスの削減と社会的な支援を組み合わせたこの活動が今後さらに広がっていくことが期待されています。

企業がフードバンク支援により果たす社会的責任

 企業がフードバンク支援を通じて果たす社会的責任は多岐にわたります。フードバンクは余剰食品を集め、必要とする人々に再配分する非営利組織です。企業がこのような取り組みを支援することで、以下のような利点があります。

  • 食品廃棄の削減:企業はフードバンクに食品を寄付することで、食品廃棄量を減少させることができます。これは、持続可能な環境保全に貢献する大切な目的になります。

  • 飢餓と貧困の緩和:フードバンクを通じて、食品が必要な家庭や個人に届けられることで、飢餓と貧困の問題を緩和することができます。企業はこのような形で社会的弱者を支援し、地域社会への貢献を実現します。

  • 社会的イメージの向上:フードバンク支援により、企業は社会的に責任ある行動を取っていると認識されます。これは、顧客や投資家からの信頼を得ることにつながり、ブランドイメージの向上に寄与します。

まとめ

 フードバンクは、余剰食品を集めて食品支援が必要な人々に提供する非営利活動により、食品ロスの削減と飢餓問題の緩和に取り組んでいます。日本におけるフードバンクの活動は2000年代初頭から始まり、現在では全国各地で多くの団体がこの重要な役割を担っています。食品ロス削減推進法の施行により、フードバンクへの食品提供がさらに促進され、企業や個人からの支援も期待されています。

 企業がフードバンク支援によって果たせる社会的責任は大きく、食品廃棄の削減、飢餓と貧困の緩和、そして自社の社会的イメージの向上に直結します。フードバンクの活動は、単に食品を再配布するだけではなく、社会的包摂の促進、教育と啓発の場を提供することで、より持続可能な社会の実現に貢献しています。

 食品ロスの削減と飢餓問題の解決に向けて、フードバンクは今後も重要な役割を果たし続けるでしょう。私たち一人ひとりがフードバンクの活動に理解を深め、支援することで、より良い社会の実現に貢献できることを忘れてはなりません。

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