青森市では、避難所担当職員を対象とした訓練を継続して実施しています。
これまで確認してきた鍵の解錠や無線連絡などの個別作業に加え、今回は、施設の安全確認から避難者の受け入れ準備まで、
避難所開設の一連の流れを体験する図上訓練を実施しました。
3日間で224名の避難所担当職員が参加し、実際の施設図面や災害状況を想定したカードを使いながら、
N-HOPSに表示される行動手順に沿って開設作業を確認。
訓練後のアンケートでは、回答者の71%が「N-HOPSがあれば避難所を開設できると思う」と回答しました。

青森市では、豪雪や大雨、地震、津波など、地域で想定されるさまざまな災害に備え、避難所担当職員を対象とした訓練を継続して実施しています。
これまでにも、施設の鍵の解錠や無線による連絡など、避難所開設に必要となる個々の作業を訓練の中で確認してきました。
今回、こうした取り組みをさらに発展させ、個々の作業だけではなく、避難所に到着してから避難者を受け入れるまでの流れを一連で確認する訓練に取り組むことになりました。

避難所の開設では、鍵を開ける、無線で連絡するといった一つひとつの作業だけでなく、
など、複数の作業を順番に進めていく必要があります。
そのため、個々の作業を訓練していても、実際に避難所を開設する際に「まず何を確認し、次に何をすればよいのか」という全体の流れまで具体的にイメージできているとは限りません。
そこで今回は、避難所担当職員が開設作業を一連の行動として体験できる訓練を試みました。

今回のトライアルでは、N-HOPSを活用した図上訓練を通じて、
を確認しました。
訓練に向けて、青森市危機管理課と能美防災が連携し、沖舘市民センターの施設図面や写真、開設手順、備品の保管場所などをN-HOPS上に整理しました。

参加者は4~6名程度のグループに分かれ、沖舘市民センターの施設図面と、施設の被害状況を想定したカードを使って訓練を進めました。
スマートフォンでN-HOPSを確認しながら、
など、避難所開設に必要な作業を図上で実施しました。
単に手順を読むのではなく、施設図面上で「どこを確認するのか」「どこに何を設置するのか」をグループで話し合いながら進めることで、実際の避難所開設をイメージできる訓練としました。
また、各グループの進捗状況を会場前方の画面にリアルタイムで表示。
避難所側で作業を進めるだけでなく、災害対策本部から各避難所の開設状況を確認する運用も体験しました。

訓練後、参加者224名のうち158名がアンケートに回答しました。
「N-HOPSがあれば避難所を開設できると思うか」という質問に対して、
112名、回答者の71%が「できる」と回答しました。
また、避難所開設に対する自信度を10段階で確認したところ、
訓練前 平均4.48
↓
N-HOPSがある状態 平均6.85
となり、2.37ポイント向上しました。

参加者からは、
「緊急時なのに、開設までにやらなければならないことが多かったので、アプリがあると助かると思う」
「一番慌てそうな初動が、落ち着いてできそう」
といった声も寄せられました。
手順が段階ごとに整理されていることや、備品の保管場所・設置場所を確認しやすいことについても評価する意見がありました。
今回の結果は、実災害時にも同様に避難所を開設できることを直接示すものではありません。
一方で、行動手順に沿って開設の一連の流れを体験することで、参加者が「何から動けばよいか」を具体的にイメージし、避難所開設への見通しを持つ一助となったことがうかがえます。

今回のトライアルでは、3日間で224名の避難所担当職員が、同じ考え方に基づいて避難所開設の流れを体験しました。
避難所担当者が毎年同じとは限らず、人事異動によって担当する施設が変わることもあります。
そのような中で、
といった情報を避難所ごとに整理し、訓練の中で繰り返し確認できる仕組みは、担当者による経験差を補い、開設手順を共有する一つの方法になります。
個々の作業を覚える訓練に加えて、避難所開設全体を一度経験しておく。
青森市でのトライアルからは、そのような訓練のあり方が見えてきました。

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